石の吸水率と硬度
墓石(石材)業界では、顧客に対して、
「墓石に使う石は硬度の高い(硬い)石を使う方がいい」とか、
「吸水率の低い石を使う方がいい」などの説明をします。
つまり、吸水率と硬度を同義語として使っています。(私も同様です。)
これはこれで間違いではありませんが、正しくは、言葉の意味や使われ方が全く異なるものです。
「硬度」
鉱物の相対的な硬さを表す指標としてモース硬度計が有名ですが、これは鉱物の硬さの相対尺度であり、最も軟らかい滑石(かっせき)を1、最も硬いダイヤモンドを10とした10段階で表示します。
したがって、硬い鉱物ほど硬度が高く、これが実際の現場で花崗岩を比較整理する上で、相対比較が必要になり、硬い石ほど硬度が高いというような使われ方になったのだと推測しています。
ちなみに、みかげ石(花崗岩)は硬度6です。
「吸水率」
お墓は雨、雪、潮風などの影響を受け、墓石の中に水分が浸透し、これが表面のザラザラ・ツヤ落ち・色落ちなどの経年変化をもたらします。
吸水率の求め方は以下のとおりです。
吸水率は、10×10×20(cm)の切削された直方体の石を水に48時間浸し、浸水前の重量と浸水後の重量の差を、浸水前の重量で割って求めます。
JISの規格では、石は3本用意し、その平均値を求めます。
このように、硬度と吸水率は異なりますが、石材店では切削したり、磨いたり、文字を彫ったりすれば、その石が花崗岩の中で硬い石なのか軟らかい石なのか即座に判断できます。
そして硬い石ほど、吸水率が低いという相関は、加工や建立後の墓石状況を数多く見てきた経験に基づく気づきであり、実は数値以上に信頼のおけるものだと感じています。





